神経内科医で現在も診療をされている作家の米山公啓氏の著作
「医学は科学ではない」ちくま新書
タイトルが気になり読んでみた。
米山氏の論は、
●統計学からみても医療は科学ではない
●その昔医療は芸術であった
●医者は科学的根拠に基づいて医療しているとは限らない
●医療は人間的だからこそ科学ではない
ということだ。
科学的であるということはどういうことか。
それは、実験を再現し検証することができる、ということにある。
確かに、同じ患者を診ても医師の診断治療がすべて同じとは限らない。
セカンドオピニオンがいい例だろう。
そういう意味では医療は科学的ではないのかもしれない。
米山氏は、「治りたい」から医師にかかるのであるが、風邪でさえ科学で治せるモノではない、という。
患者は最悪の状態でも医師の「治りますよ」という言葉を聞きたいのだ。
最悪の患者に対応することになってしまった医師は、誠実な医師ほど倫理的に悩むであろう。
患者が医師に求めるのは、病気を治す技術を持った兵士でありかつ神父か僧侶のようなものかもしれない。
そう望みながら、大病院ほど待ち時間が数時間で診療時間が5分という現状なので、理想と現実の乖離からお互いの人間性を理解する前に不審や違和感が生まれてくるのだろう。
これは、システムの問題なので、患者と医師と病院経営者そして医療政策立案の政治家と保険制度を運営する役人が協働すれば解決できると信じたい。
文責:大森
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