心の病は、社会の病。

みんなが幸せに生きていけるように、より良い社会を求めて。

2010年3月16日火曜日

久坂部羊さんの鋭い提言

こんにちは、上原です。

医師で作家の久坂部羊さんは『日本人の死に時』という本を執筆された方です。
本そのものは未読なのですが、先日久坂部さんのインタビューを新聞で読み、とても印象に残ったのでご紹介させていただきます。

久坂部さんはここ10年老人医療に携わり、たくさんの人々を看取ってきたそうです。そこで気づいたのは、医療によって「死ねなくなった」時代の悲惨さでした。

久坂部さんは語ります。「命を救うのが医療ですが、こと老人に関しては、完全に治療するのは難しく、栄養補給などによって中途半端に生かされてしまうことが少なくない。むりやり命を延ばされると、生きること自体が苦しみになってしまいます」。

救える命はもちろん救うべきです。でも、何のための延命なのか。余命1ヶ月が3ヶ月に延びたとしても、その間の2ヶ月がただひたすら苦しいだけだったらその医療は本当に必要なことなのか、本人にとって良い選択なのか、疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

また、お金の問題とは別とはいえ、日本の医療費の多くが末期患者の治療に費やされているという事実。

久坂部さんはこうも語っています。「世にあふれる元気な高齢者の話題も問題なのです。誰もがそんなに元気で長生きできるわけがないのに、人々の長生きへの欲望をかきたて、その一方で健康不安をあおっている」。

久坂部さんの本のサブタイトルは、「そんなに長生きしたいですか」だそうです。
長生きは素晴らしい、いいことだと、少しでも長生きすることが人生の目的となってしまうような、現代の風潮。いかに生き、いかに死ぬか。一人ひとりに科せられた、究極の課題です。

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