心の病は、社会の病。

みんなが幸せに生きていけるように、より良い社会を求めて。

2010年3月15日月曜日

■早川先生(13):日本ならではの医療のかたち

大森:日本人は、関係性を重んじる国民です。だから、治療法を決める時は、患者が選ばされているのでも、医師が勝手に決めるのでもなく、信頼関係において、二人で相談して選んでいく、それで結果として何かあっても、お互いベストを尽くしたのだから、それで仕方がないと思える形が一番のぞましいと、私は思うのですが。

早川:おっしゃる通りだと思います。日本という文化の中では、それが一番ハッピーなかたちでしょう。医者同士でも、自分が病気になったらという話をすることがあります。その時に、「技術的に一番うまい人に切られるよりも、この人に切られてダメだったら納得できる、というような先生に切ってほしいよね」という結論になるんです。つまり、信頼関係なんですよね。逆に言えば、そう思えないのだったら切らせてはいけない。いくら「手術成功率99パーセント」といっても、そんなことは関係ない。大事なのは「信頼」ですよ。特に精神科は、人間関係、医師と患者の信頼関係が大切な科ですから、嫌いな人に診てもらったら治るものも治らないかもしれませんね。

大森:私は前から感じていたのですが、日本はアメリカとは文化が違うわけです。アメリカの場合、医師や病院についてもどんどん情報公開している。この先生はこの手術では何パーセント成功率があるとかも。それを見て判断して行くのもいいかもしれませんが、そういうのは、日本の文化には馴染まない気がするんです。日本はアメリカと同じにするのではなくて、もっと別の、日本的な医療のかたちを作り上げていった方がいいのではないでしょうか。

早川:大賛成です。そして、日本独自のやり方に自信を持てばいい。我々も、よくそう話しいていますよ。でも、みんななんとなく「アメリカと同じじゃないといけないんじゃないか」って不安に思っているところがありますよね。

大森:そういう意味では、セカンドオピニオンや他の先生にかかってみる、ということもひとつの方法です。一番の理想は、お互いに信頼できるかかりつけに近いホームドクターというか、パーソナルドクターを作るのが良いと思います。そうすれば、患者の食生活や仕事ぶりなどもわかるので予防医療にもつながる。特に日本人は初めての人とのコミュニケーションが上手くないので、日ごろから話しやすい、相談しやすい医師がいると心強いでしょう。

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