心の病は、社会の病。

みんなが幸せに生きていけるように、より良い社会を求めて。

2010年3月16日火曜日

子供たちに話ができること

こんばんわ。早川です。
上原さんからなかなか難しい矢が飛んできました。
前半のお話ですが、今の時代についての検証なんて手に余る、というのは全く同感です。

私も医療は駆け出しながら一応専門家ですが、社会全体のことはよくわかりません。
ただ感覚的には、今って人間を幸せにしない仕組みになっているように思います。
ちょっと思い出したのですが、山陰に住んでいたときこんな話を聞きました。
山陰は交通の便が悪いから発展しない、ということでがんばって高速道路をひいたり空港を作ったりしたのですが、便利になったら都会への距離が近くなって、若者たちはますます都会に出て行ってしまって過疎が進んでしまった――便利になって損をした、ということです。

さて今の時代の中で傷ついている子どもたちにどんな声をかけるかですが、私がまず心がけているのは「真摯に向き合う」ということです。
子どもたちはこちらが本気で向き合っているかをじっと見ています。逃げ腰だったり上の空だとすぐにばれて相手にされなくなります。
子どもたちからすれば、「信じて裏切られるのはもうこりごりだ」というのがありますから、真剣でなければ傷つかないためにも避けるでしょう。
その上でどういうことを言うかですが、なにか自分がいいことを言って子どもたちに希望を持ってもらおうなんて思うとおかしなことになるでしょう。
彼らは彼らの力で彼らの時代を生きるのであって、私はそのお手伝いをするだけです。

伝えるとすれば、ありのままの現実です。
「残念ながらいまの日本はあんまりよい状態じゃないよね」
「あんまりよい社会を君たちに引き継げないことは、大人としてとっても申し訳ないと思う」なんてことを話したりしますね。
将来については、大人になることに希望を持てず、子ども時代に留まろうとする子どもたちが多いですが、これも否定から入っても仕方がないことです。
「確かにそういう気持ちになるよね。わかるよなー」
「でも、大人もそう捨てたもんじゃないと思うよ。君の周りにはあまり期待が持てる大人がいないかもしれないけど、世の中にはいろんな大人がいるしね。
「確かにつらいこともあるけど、楽しいこともあるよ」
あとは、あんまり大きな話はピンと来ない子も多いので、具体的に進路の話をすることが一番多いように思います。

言葉にすると、今の日本社会や大人になることを自信を持って子どもたちに勧めるのが難しいことがよくわかります。
そう考えてみると、一番重要なのは「大人である私自身が、大人であることに誇りを持っていて、大人になることは悪いことではない、と心から信じていること」かもしれません。
話をしている張本人が、大人であることを楽しんでいるように見えれば、そこから子どもたちはなにかを感じ取ってくれるように思います。
いまの日本についても、大人自身が希望を持てているか。将来を信じられているかが重要でしょう。
大人自身ができないのに、子どもに期待しようというのは、ちょっと虫のよい話なんです。
勝手に子どもをピュアな存在にして、勝手に責任を負わせるのはちょっとひどいよなー、と思ったりします。
大人が作り出したものなんだから、大人自身が自分たちで落とし前をつけるべきではないでしょうか。
ということで、上原さんへの答えとしては、
・ありのままのことを包み隠さず伝える
・自分自身が苦しい中でも希望を見失わずにいること
・具体的な目の前のことを取り上げて話をする
というようなことを心がけているように思います。

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