心の病は、社会の病。

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2016年8月29日月曜日

目先の結果を得るために情緒を動かす言葉に頼って、信頼を目減りさせること

ごぶさたしております。早川です。
多忙にかまけてまた間が空いてしまい、申し訳ないです。
さて、「言語化して伝えていくことの大切さ」や「無防備なSNSによる発信」といったやりとりをしている間に、日本では参議院選挙と都知事選挙があり、アメリカでは大統領候補が決まり、リオオリンピックも終わりました。一つ一つの出来事に多くの注目点がありましたが、私にとっては「言葉によるメッセージで情緒的に動かされること」について、いろいろと考えさせられることが多かったです。
都知事選挙では、そもそも舛添前知事が辞任に至る経緯が「不用意な発言に人々が情緒的に動かされた結果」だったと思いますし、候補者の発言もさることながら、猪瀬元知事による都議会の内情の暴露も選挙戦に影響を与えたように思えました。
アメリカ大統領選挙でも、トランプ候補の激しい言葉に共和党の他の候補者は破れていきましたが、今度はその激しい言葉ゆえにトランプ候補自身が窮地に陥っているように見えます。
上原さんは「SNSで見られる発信する側の人々の無防備さへの危機感」を述べられていましたが、どうやらそれはSNSだけではなく、政治レベルでも起きていることなのではないでしょうか。言葉により情緒を動かすことは短期的には有利でも、それゆえに状況の流動性が増し、結果的に自分の首を絞めることになってしまう。そんな様子は私には「目先の利益に捉われて、信頼を目減りさせている」ように見えます。
今のような短期的利益が求められる時代には、安定した信頼感なんていうものは大切にされないのかもしれませんが、子どもを育てる仕事に関わっているとやはり人間にとって安定した信頼感は重要なものです。長期的な利益を待つことに耐えられなくなり、目先の結果を得るために安易な言葉にすがってしまうことがこのところ続いているように、私には感じられました。

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